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プラスチック(合成樹脂)とは?プラスチックについてわかりやすく解説します!

これまで、プラスチック加工についてのさまざまな記事を紹介してきましたが、そもそもプラスチックについてみなさんはどれほどご存知でしょうか?
軽くて丈夫なことやカタチを自由に変えられること、熱に弱いこと、紫外線で脆くなってしまうこと、透明な色やカラフルな色の製品があることなどは知っている人は多いと思いますが、プラスチックの性質はそれだけではありません。

今回の記事ではプラスチックの特性や、メリット・デメリットなどをご紹介します。

プラスチック(合成樹脂)とは

プラスチックは合成樹脂とも呼ばれる物質です。天然樹脂は松脂や漆、天然ゴムといった樹木から採取できますが、合成樹脂は「高分子化合物」とも呼ばれる化学的に合成された物質で主に石油から作られています。
金属に比べて安くて軽いことや加工性の高さなどから急速に普及が進み今ではプラスチックを使っていない製品を探す方が難しくなるほど世間一般に浸透しました。

プラスチックの原料は石油

プラスチックの原料は石油です。石油精製所では原油からガソリンや灯油を精製しますが、この過程で「ナフサ」と呼ばれる物質が生まれますこのナフサがプラスチックの原料です。
ナフサに熱を加えエチレンやプロピレンなどに分解し「モノマー」とよばれる物質をつくります。
このモノマーどうしを繋げる反応(重合反応)を起こして高分子化すると「ポリマー(重合体、高分子化合物)」となります。
「ポリマーになったエチレンだからポリエチレン」と考えれば名前の意味がわかりやすいのではないでしょうか。

合成したプラスチックは工場で使いやすいようにペレットと呼ばれる粒状の素材へと加工されます。
このペレットがプラスチック成形工場で原料として利用されプラスチック製品へと生まれ変わります。

プラスチックの特性「熱可塑性(ねつかそせい)」と「熱硬化性」

プラスチックの代表的な特性として熱可塑性熱硬化性があります。

熱可塑性

プラスチックの中には高温で柔らかくなり、冷やすと固まる性質である熱可塑性を持つものがあります。
プラスチックの器に熱湯を入れてフニャフニャにさせてしまった経験はありませんか?あのように常温では硬いのに高温にさらされると柔らかくなってしまうのが熱可塑性です。

熱可塑性のおかげで形状変化が簡単な反面、適切な環境下で利用しないと形状が変化してしまい役に立たなくなってしまうので注意が必要です。
高温に耐えられるプラスチックをエンプラ(エンジニアリングプラスチック)と呼んだりもします。

熱硬化性

熱硬化性をもつプラスチックは熱可塑性のものと違い、加熱して一度固まってしまうともう形状は変わりません。イメージとしては陶器のような焼き物が近いでしょうか。
加熱時に化学変化が起きて固まるので再び加熱しても柔らかくなって流動性を持つことがありません

熱硬化性樹脂には耐熱性や耐薬品性といったメリットがあるので、自動車の金属部品の代替としても利用されています。

プラスチックのメリットとデメリット

プラスチックのメリット 自由に変形できる
さまざまな特性を付与できる
絶縁
安価
透明色やカラフルな色に加工できる
プラスチックのデメリット 熱に弱い
燃えやすい
耐候性が低く紫外線に弱いものが多い
金属に比べると強度が低い

よく使われているプラスチックの種類は?

プラスチックは合成方法や材料を混ぜ込むことにより非常に多彩な性質を持たせることが可能です。
そんなプラスチックの中でもとくによく利用されているプラスチックを4大汎用プラスチックと呼びます。

4大汎用プラスチックには
・ポリエチレン(PE)
・ポリプロピレン(PP)
・ポリスチレン(PS)
・ポリ塩化ビニル(PVC)

があります。非常に身近な素材なのでおそらく身の回りにもこれらの素材を使った製品があることでしょう。
こうした汎用プラスチックは包装材容器建材といった用途で利用されています。

プラスチックの加工方法には成形加工と切削加工があります

プラスチックには金型を使ってカタチを作る成形加工とプラスチック素材から削りだしてカタチを作る切削加工があります。

成形加工とは金型を使う加工方法射出成形のように加熱して溶かしたプラスチックを金型へ注射器のように射出して流し込んだ後冷やして固める方法などがあります。
大量生産に向いているものの金型製作に費用がかかるため少量生産にはあまり向きません

切削加工とはプラスチック素材を切り出し加工してカタチを整えていく加工方法です。NC旋盤やマシニングセンターといった工作機械を使用します。
切削加工は小ロットからの量産に対応していますが、1つずつの加工となるので何万もの個数を作るような大量生産には向いていません
お客さまの目的に合わせて加工方法を選択することをオススメします。

プラスチック加工について詳しく知りたい方はコチラの記事もご覧ください。
プラスチック加工とは何か?加工種類や注文する際に役立つヒント

まとめ

プラスチックについて原料やメリットデメリット、よく使われている素材、加工方法などを解説させていただきました。
プラスチック加工ではプラスチックを素材として利用しますが、プラスチックにはさまざまな特性があるため、用途によってどの素材を使うかをしっかりと考えないといけません。

素材ごとの特性をまとめた記事もございますのでプラスチック素材についてもっと知りたいかたはコチラもご覧ください。
プラスチック加工における素材の特徴 ~塩ビ(ポリ塩化ビニル・PVC)編~
プラスチック加工における素材の特徴~ポリプロピレン(PP)編~
プラスチック加工の素材の性質や利用例について~ポリエチレン(PE)編~