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プラスチック加工とは?プラスチック加工の依頼時のポイント

 
プラスチック加工品
テクトではプラスチック加工を主な事業としています。ところでみなさんはプラスチック加工とは何かご存知でしょうか?
「なんとなくのイメージはあるけど詳しくは知らないな」という人も多いかと思います。
この記事ではプラスチック加工の依頼から完成までの流れ、扱うプラスチックの性質をわかりやすく解説します。
プラスチック製品のオーダーメイドを考えている人やプラスチック加工に興味がある人はぜひご覧ください。

プラスチック加工とはなにか?加工の種類や注文するときに役立つヒントをご紹介!

プラスチック加工作業

プラスチック加工方法には大きく分けて2種類の方法があります。
1つはNC旋盤やマシニングセンターを使いプラスチック材料を加工する切削加工(せっさくかこう)。 もう1つは流動性を与えたプラスチックを金型に流し込んでから固めるプラスチック成形加工です。
この2つの加工に材料を曲げる曲げ加工やプラスチックどうしを接着する接着加工などを組み合わせることでお客様の要求性能を満たす製品を製作します。

こうしてみるとプラスチック加工は金属加工とよく似ているなと思った方もいるんじゃないでしょうか。
しかし、プラスチックには「粘弾性」と呼ばれる固体と液体の両方の性質を併せ持つ特性や選んだ素材によって耐熱性や強度が大きく変わってしまう特徴があるため金属加工とは違ったむずかしさがあります。
プラスチック加工ではこうしたプラスチックの性質をよく理解したうえで材料の状態を見極めながら加工する技術が重要となります。

 

切削加工

成形加工

メリット

1つずつ加工するので小ロットや試作品でもOK!
細かな仕様変更にも対応しやすい
制作開始までの時間が早い

金型さえあれば複雑な形状でも素早く作れる!
大量生産に向いている

デメリット

大量生産には向いていない
複雑な加工の場合時間がかかる
金型のコストが高い
金型の製作に時間がかかる
小ロットの生産に向かない
細かな仕様変更に向かない

プラスチックの切削加工と成形加工にはこのようなメリット・デメリットが存在します。
すでにある材料を加工する切削加工は1点の注文からでも対応できるためそれほど数を必要としない注文に向いています。
反対に金型を必要とする成形加工は初期費用がかかるものの、一定以上のロットを作る場合は切削加工よりもコストが低くなるので大量生産に向いています。

プラスチックの性質~メリットとデメリット~

プラスチック原材料

プラスチック製品には自由な形状軽いといったメリットがありますが、用途によって向き不向きが存在します。
プラスチックのメリット・デメリットをまとめましたのでご注文の際に参考ください。

プラスチックのメリット プラスチックのデメリット
軽い
複雑な形状でも作りやすい
腐食しにくい
絶縁性が高い
種類によるが薬品に強い
傷つきやすい
耐熱性が低く燃えやすい
耐候性が悪く、日光や熱で劣化する
絶縁性が高いので帯電しやすい

基本的な性質はこのようになっていますが、プラスチックの種類によってもメリット・デメリットは変化します。たとえば塩ビ素材は難燃性が高く他のプラスチックに比べて引火しづらい性質を持っています。
テクトではご要望をお聞きし、最適なプラスチック加工素材をご提案します。

プラスチック加工素材を選ぶときに注意するべきポイント

プラスチック加工を依頼するポイント

プラスチック加工素材にはさまざまな種類があるため用途に合わせた材料選びをすることが大切です。
しかし、プラスチックの性質を細かく把握するのはなかなか大変だと思います。そこで材料選びの時に注意するべきポイントをいくつかピックアップしてみました。

強度

プラスチックは丈夫な素材といわれていますが、その丈夫さにもさまざまなタイプがあります。欲しい耐性が衝撃への耐性なのか変形への耐性なのかでは選ぶべきプラスチックも変わります。
衝撃や変形のほかにも耐荷重耐摩擦といった要素にも気を付けると良いでしょう。

耐熱耐性

プラスチックは熱に弱いものが多く、熱源のそばで使用するときには注意が必要です。
熱に強いプラスチックはエンジニアリング・プラスチック(エンプラ)と呼ばれることもあります。

電気絶縁性

プラスチックは基本的に絶縁性ですが、帯電しやすいという性質も併せ持っています。
帯電しやすいと静電気が発生しやすくなるため、可燃物への引火や静電気によるノイズの発生といった問題に繋がりかねません。
この予防としてプラスチックに導電性の粒子を混ぜた導電プラスチックや帯電防止の処置を施したプラスチックを使用するといった方法があります。

耐薬品性

プラスチックは素材によっては高い耐薬品性をもちます
アルカリ性に強い素材、酸性に強い素材などがあるので、用途に合わせた素材選びが必要となります。

こうしたポイントに注意することで
思わぬアクシデントを未然に防げる(例:耐熱不足で製品が歪んでしまった)
要求性能を大きく超えてオーバースペックになってしまい、そのぶんのコストが余計にかかってしまった
といった失敗を防ぎやすくなります。

プラスチック加工の依頼から納品までの流れ

お見積りから納品までの流れを簡単にご紹介します。

お見積り

お客様が必要としている製品のイメージや図面をもとにお見積りをいたします。
使用する材料の種類や大きさ、加工の複雑さなどを基に加工費用は変わります。
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ご注文

お見積りで提示させていただいた条件に問題がなければ、契約成立となります。

加工

ご注文の品を誠心誠意製作いたします。

検査

品質管理を徹底的におこない、要求水準を満たしているかしっかりとチェックします。

納品

完成した製品を納品いたします。

まとめ

プラスチック加工についてやプラスチック加工で使われるプラスチックの性質、選び方などをご紹介しました。
プラスチックはとても身近な素材なのでプラスチック加工のニーズは高いです。業務用として使われるさまざまな製品やパーツのみならず個人のお客様による依頼もたくさんあります。
わたしたちテクトでも1点もののオーダーメイドや試作品の製作、プラスチック製品の量産など幅広い依頼を受け付けております。
テクトでは図面の設計から請け負うことも可能なので「アイディアがあるけど実現方法がわからない」といったお悩みを持った方にも親身になってサービスを届けられます。
ぜひ、お気軽にお問い合わせください。

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