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【個人向け】プラスチック加工依頼の基礎知識とポイント

プラスチック加工というと、企業や量産品のイメージが強いかもしれません。しかし実は、DIYや特注品、趣味の創作など個人でプラスチック加工を依頼するケースは意外と多いんです。
この記事では、個人のみなさまがプラスチック加工を依頼するときの基礎知識や準備、活用シーンについてご紹介します。

個人でもできる!プラスチック加工の活用シーン

生活の中での活用

日常生活でプラスチック加工を活用できるシーンは意外とあります。

  • ・部屋のスペースを活用するためのピッタリサイズの家具
  • ・ペットのために特別なおもちゃをオーダーメイドする
  • ・車やバイクのカスタムパーツ

量産品では微妙にサイズや用途が合わないことって多いと思います。
そういう「こういう製品があったらいいな」という願いを叶える時にプラスチック加工が力を発揮します。

小規模ビジネス・個人事業主

小規模なビジネス分野は多品種少量生産を得意とするプラスチック加工と相性がいいです。

  • ・オリジナル製品の試作
  • ・小ロット生産
  • ・展示用の個性的なディスプレイ

オリジナルの製品を生み出す時に、多品種少量生産・小ロット生産のプラスチック加工を活用するのがオススメです。

趣味・創作活動

趣味の分野で使うアイテム制作をプロの加工業者にたのむケースが増えています。

  • ・模型や玩具に取り付けるオリジナルパーツ
  • ・コスプレ用のパーツ、武器
  • ・小物の制作

模型やコスプレなど自分だけのアイテムが欲しい分野で活用されています。
YouTubeでの企画のためにプラスチックや金属でパーツを制作することもあります。

プラスチック加工を依頼するメリット

3Dプリントとの比較

今は家庭用3Dプリンターも安くなり、加工業者へ依頼する必要がなくなったと感じる人も多いのではないでしょうか。
3Dプリントとプラスチック加工の違いをかんたんにまとめました。

  プラスチック加工 3Dプリンター
精度と強度 高精度・高強度を実現可能 工業用品質には劣る
表面品質 滑らかで高品質な仕上がり 積層痕の処理が必要
大量生産 量産効果により単価が下がる 少量生産では1個あたりのコストが安い
設計の自由度 製造上の制約がある 複雑な内部構造も一体成形可能
試作・修正 金型の場合修正はしにくい 簡単にデータ修正・再出力可能
メンテナンス 業者側で機器管理・保守 自分でメンテナンスが必要

家庭で手軽に試せるのは3Dプリンターの魅力ですが、精度や積層痕(材料を積み重ねた時にできる細かい段差)などデメリットもあります。
小ロットなのか大量生産なのか、金型の有無、製品のサイズ、求める精度などによって最適な加工方法は変わります。そのため、依頼前にしっかりと比較検討することが大切です。

それぞれの加工の特徴は以下の記事で詳しくまとめているのでぜひ参考にしてください。
今さら聞けない「プラスチック加工」の基礎:代表的な5つの加工方法の特徴と選び方
3Dプリンターとは?話題のプラスチック加工方法について解説

プラスチック加工依頼までのステップ

1. 目的と必要な要件をはっきりさせる

何に使う?
必要なサイズは?
予算はどのくらい?
納期の希望は?

依頼前にいつ、どこで、なんのために使うのかをしっかりとイメージすることが大切です。
また、用意できる予算や納期についてもある程度は決めておきましょう。
小ロット対応の業者であれば、設計や素材、加工方法の工夫次第で、ご予算に応じた提案が可能な場合もあります。

2. 素材選びと設計

プラスチックには多くの種類があるので用途に合わせた素材を選ぶのが重要です。また、依頼のために設計図を準備しましょう。

手書きのスケッチやイメージ図、参考写真などからでも相談に乗ってくれる業者は多いので正確な設計図がなくても大丈夫です。
イメージとのズレをなくすためにも自分の要望をしっかりと伝えることが大切です。

専門的な部分も多いので依頼時に業者へ実現可能か相談するのもオススメです。

3. 加工方法の選択

プラスチック加工にはいくつかの種類があります。
大量生産なら金型を使う射出成形、小ロットなら切削加工による多品種少量生産が向いています。
試作品の制作なら3Dプリンターを活用するケースもあります。

4. 業者選びと見積もり依頼

個人からの依頼に対応している業者を探し、依頼をしましょう。

依頼時のポイントについては以下の記事で詳しくまとめていますのでぜひ参考にしてください
 プラスチック加工の依頼前に知っておきたい9つのポイント!

まとめ

プラスチック加工は、個人の創作活動やDIY、小規模ビジネスなど、さまざまな場面で活用できます。専門的な知識がなくても、信頼できる業者に相談することで、アイデアを形にすることが可能です。
小ロットや一点ものから対応している加工業者も多いので、個人でのご利用でもお気軽にご相談ください。

プラスチック加工の基礎的な知識を知りたい人は以下の記事などが参考になります。
プラスチック加工とは?