お知らせ・
技術情報

オーダーメイドと既製品の違いとは?〜プラスチック加工製品の選び方〜

プラスチック加工製品を入手する方法には大きく「オーダーメイド」と「既製品」の2つがあります。
既製品はすでに店頭に並んでいるものを購入するのですぐに使えます。
一方、オーダーメイドは設計から始まるため納品までに時間がかかりますが、自分のニーズにピッタリ合ったオリジナルの製品を手に入れることができます。

どちらも一長一短があるのでどちらの方法が「自分にとって一番いいのか」悩んでいる人も多いでしょう。

今回の記事ではそんなオーダーメイドと既製品を比較して解説します。

プラスチック加工におけるオーダーメイドと既製品の主な違い

オーダーメイドと既製品の最大の違いは、製品が自分のために作られているかどうかです。
既製品の場合、いくつかの候補の中から自分のニーズに一番近いものを選ぶため、設置時の隙間などある程度の妥協が必要となります。
メーカーは需要のある用途を想定して製品を開発しているので、特定の業務で想定されるような特殊な環境には対応できない場合も多いです。

一方、オーダーメイドの場合は自分のニーズを満たすために耐熱性や耐久性、形状、サイズをカスタマイズすることが可能です。
特注するための費用や納品までの時間が必要となるので大量生産できる既製品に比べると高コストになりますが、変わった間取りや厳しい環境に対応できる製品を作れるのが魅力です。

  オーダーメイド 既製品
メリット 複雑な形にも対応
大きさや素材を選び自分のニーズを満たせる
量産も可能

大量生産なので安い
すぐに購入できる

デメリット 高コストになりやすい
設計から始めるので時間がかかる
耐熱性・耐久性など適切に要望を伝える必要あり
ニーズを満たす製品が存在しない可能性がある
没個性なデザイン

製品の探し方は?購入・依頼方法

既製品

プラスチック製品は、店舗やネットショップで簡単に購入できます。
また、什器、収納棚などの業務用品については、東京の「かっぱ橋道具街」や大阪の「千日前道具屋筋」のような専門商店街で多様な製品を探すことができます。

オーダーメイド

オーダーメイド製品を作る場合は、プラスチック加工業者に製作を依頼します。
設計図がなくても対応してくれますが、自分のオーダーを明確に伝える必要があります
また、量産もできるのでまとまった数を揃えたい場合でも柔軟に対応可能です。

プラスチック加工依頼をするときのポイントを以下の記事でまとめましたのでぜひ参考にしてください。

よくある疑問

Q.オーダーメイドって高いの?

A. 設計から始めるほか、大量生産のように量産効果によるコスト低下も期待できないので、既製品に比べると高コストになりやすいです。

Q.既製品で対応できない場合とは?

A. 製造業で使う大型タンクなどサイズの大きなものは既製品では対応できないことも多いです。
ほかにも特殊な間取りの飲食店でスペースを有効活用したいのにピッタリ合うものが見つからない場合などがあります。

Q.どんなものがオーダーメイドできるの?

A. 素材や大きさ、耐熱性などによっても変わってきますが、複雑な形状の配管や大型タンク、製薬液水槽、ドラフトチャンバー、消防車部品などさまざまなニーズにお応えできます。
実際に制作した製品を写真付きで掲載しているので以下の記事を参考にしてみてください。

Q.少量でもオーダーメイドは可能?

A. 素材を削り出して成形する「切削加工」なら一点ものでも対応可能です。

まとめ

この記事ではオーダーメイドと既製品の違いについて解説しました。
オーダーメイドは「理想通りの製品」を実現できますが、寸法、デザイン、素材などの具体的な仕様を事前に慎重に検討する必要があります。
既製品は豊富なラインナップから選べる利点がありますが、寸法の不一致や特殊用途への対応など、限界もあることを理解しておくことが重要です。
オーダーメイドと既製品のメリット・デメリットをしっかりと把握し最適な方法を選びましょう。