お悩み別おすすめプラスチック素材を紹介します!透明性や耐熱性、強度などニーズにあった素材を選びましょう
みなさんがプラスチックで何かを作ろうとした時には「これがしたい」という目的があるかと思います。
透明な仕切りが作りたい、厨房で使いたい、エコな素材がいいなど、人によってニーズはさまざまです。
しかし、いざ何かを作ろうと思ってもその用途に最適な素材がわからず困っている人も多いのではないでしょうか?
今回の記事ではよくあるお悩みと解決に最適な素材の紹介をします。
また、ここで紹介する素材についての詳しい解説については以下の記事を参考にしてみてください
・プラスチック加工の依頼時に役立つ!すぐわかる!プラスチック素材のまとめ
お悩み別おすすめプラスチック素材
透明なプラスチックが欲しい
透明性が必要な用途では、アクリル(PMMA)やポリカーボネート(PC)が一般的です。
アクリルは透明性が非常に高く、ショーケースやアクリルキーホルダーなど中にあるものを見せる用途での利用がお馴染みかと思います。
強度もあるので水族館の水槽のガラスとしても使われています。
ポリカーボネートは強度の高さや耐候性の高さが強みでカーポートの屋根やバイザーのような透明性と強度が求められる場面で活躍しています。
塩ビことポリ塩化ビニル(PVC)も透明性の高い素材です。食品安全性が高いのでラップのような包装用ビニールとしてよく利用されています。また、農業用ハウスのシートでも需要があります。
厨房や工場など高温になる環境で使いたい
高温下で耐熱性が求められる用途には、「エンジニアリングプラスチック」と呼ばれる高性能プラスチックが向いています。
エンジニアリングプラスチックには、ポリアミド(PA、ナイロン)、ポリカーボネート(PC)、ポリアセタール(POM)などがあります。
また、エンプラではないですが汎用プラスチックのなかではポリプロピレンが比較的高い耐熱性を持ちます。
屋外で使うから劣化が心配
屋外では紫外線や寒暖差、湿度により素材によってはすぐに劣化してしまいます。
こうした劣化に強いのがポリカーボネート(PC)や塩ビ(塩化ビニル、PVC)です。
ポリカーボネートは上で紹介したようにカーポートの屋根などでの利用、塩ビは雨どいや配管で活躍しています。
重いものを乗せられる頑丈なケースが欲しい
重いものを乗せられる頑丈なケースが欲しいならポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)が向いています。
PPは衝撃に強く軽量で消防車のタンクなどで利用され、PEは耐薬品性に優れており灯油タンクやボートの素材として使われています。
環境への影響の少ないエコな素材がいい
環境に配慮したプラスチックを選ぶなら、リサイクル性の高いものの利用がオススメです。
リサイクル性の高いプラスチックにはペットボトルの材料であるポリエチレンテレフタラート(PET)があります。
しかし、リサイクルできるかどうかは用途によっても変わります。リサイクル率が低いとされる素材でもある用途であればほぼ完全にリサイクルできるなんてこともあります。
なのでその他の素材であっても事前に確認を取ることで後のリサイクルに役立てられるでしょう。
また、ゴミになっても分解されて自然に帰りやすい生分解性プラスチックであれば環境への影響を抑えられます。
とにかく軽くしたい!
軽量化を重視するならポリプロピレン(PP)やポリスチレン(PS)がおすすめです。 PPは軽くて丈夫なため消防タンクや自動車部品など従来は金属だった部品と置き換える素材としての採用も多いです。
PSは発泡スチロールなど発泡形態で利用することで軽量化を期待できます。
まとめ
今回の記事ではプラスチックの需要に注目して、オススメの素材を紹介しました。
いざプラスチック加工をしようと考えても、プラスチックの種類の多さに戸惑ってしまう人も多いかと思います。
そんな時は「こういうのが欲しい!」から出発することでより良い選択がしやすくなります。
エンジニアリングプラスチックなど高機能な素材はそのぶんコストが高くなることも多いので、予算によっては実際の見積もりで素材の変更となる可能性もありますが、こうやってある程度の方向性を決めてから専門業者に相談すればスムーズに問題を解決できるでしょう。
この記事を参考によりお客様のニーズに合った素材を見つけられれば幸いです。
プラスチック加工について興味のある方はこちらの記事も参考にしてみてください
・塩ビ加工──テクト
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・プラスチック加工の依頼時に役立つ!すぐわかる!プラスチック素材のまとめ