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プラスチック加工素材 ポリウレタンとは?特性や活用例を解説します

ポリウレタンとは?

ポリウレタンは柔軟性に優れており、スポーツウェアのような動きやすさを重視する衣類の素材としてよく利用されています
また、天然ゴムと似た性質を持っているため合成ゴムとして利用されることも多く、ウレタンゴムと呼ばれることもあります。

1937年ごろに実用化されましたが、工業用としては1950年以降に広く普及しました。
主な用途として、ポリウレタンを発泡させるフォーム系、発泡させない非フォーム系での利用があり、前者はスポンジや断熱材、後者は合成ゴムや塗料などがあります。

ポリウレタンのメリット・デメリット

メリット

・柔軟性
ポリウレタンは柔軟性や弾性に優れており、衣類や合皮の素材として使われます。

・耐摩耗性
耐摩耗性が高いため、靴底やスマホカバー、リストバンドのように日常的に利用される製品の素材として広く普及しています。

・耐油性
耐油性にすぐれるためスポンジのような油汚れを落とす用品の素材として利用されています。

デメリット

・耐久性
リウレタンは耐水性や耐熱性が低く、加水分解や高温化で劣化しやすいです
しかし、加水分解に強いエーテル系ポリウレタンというものもあります。

活用事例

塗料

ウレタン塗料として広く利用されています。
アクリル塗料に次いで安い塗料でありながら、屋外で使えたり木材、塩ビ、鉄など多くの素材に使用できます

スポーツウェア

柔軟性や耐摩耗性に優れるのでスポーツウェアのような運動用の衣類として使われています。

合成皮革

いわゆる合皮の素材としてポリウレタンが使われています。
合皮の用途には財布や靴、オフィスチェアのアームレスト、シートクッションなどがあります。

ウレタンフォーム

ウレタンフォームは、簡単に説明するとポリウレタンを泡立たせて固めたものです。
フォームには気泡・泡という意味がありこの名前がついています。
泡の入れ方にも種類があり、たとえば泡が繋がる連続気泡と繋がりのない独立気泡ではウレタンフォームの性質は大きく変わります。
スポンジやクッション、断熱材などの用途があります。

合成ゴム

ウレタンゴムとも呼ばれるように合成ゴムとしてよく利用されています。
耐熱性の低い熱可塑性ポリウレタンと耐熱性の高い熱硬化性ポリウレタンがあり、用途によって使い分けられます。
耐摩耗性や弾性をもち、靴底や自動車部品、スポーツ用品、陸上トラックの舗装などの用途があります。

まとめ

プラスチック素材の1つポリウレタンについて解説しました。
柔軟性をもつため衣類やゴムとして利用されたり、合皮の素材として活用されていますが、経年劣化しやすく扱いには注意が必要です。
また、塗料や断熱材としても利用されており、私たちの生活に関わる場所で広く利用されています。

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