プラスチックじゃないプラスチックのことを知っていますか?
プラスチックといえばこのブログでもメインに扱っている「プラスチック加工で作られる樹脂製品や合成樹脂」をさすのが一般的ですよね。
でも実は、世の中には樹脂製品以外にもプラスチックと名付けられたものがいくつかあるのをご存知でしょうか?
今回の記事では「プラスチックの名がつく樹脂製品以外のものについて」や「なぜ、樹脂製品でないのにプラスチックと呼ばれるのか」について解説します。
そもそもプラスチックの意味とは?実はギリシャ語が由来!
「プラスチック」と聞いたら普通はバケツやトレーといった「樹脂製品」を思い浮かべると思います。 しかし、プラスチックという言葉はもっと広い意味をもつ言葉なんです。
実際、プラスチックを辞書で引くと「可塑性のある」、「創造力のある」といった意味が書いてあることでしょう。 この「可塑性」というのは、力を加えたら形が変わり、そのまま形を保てる性質のことを指します。
これはプラスチックの由来がギリシャ語のプラスティコスから来ていることと関係があります。プラスティコスには「形をつくる」という意味があるからです。
なので、自由に形を変えることができるものに「プラスチック」と名前をつけることがあるんですね。
プラスチックじゃないプラスチックにはこのようなものがあります
プラスチックチョコレート
よくテレビなどでパティシエがチョコレートを使って複雑な造形をしているシーンがありますよね。
あのようなチョコレートを使った芸術作品をつくるさいに「プラスチックチョコレート」と呼ばれる強度を高めたチョコレートが利用されています。
チョコレートは美味しいおかしの定番ですが、そのままだとやわらかくて複雑な造形に適さないという問題があります。 そこで水飴などを混ぜて強度と柔軟性を両立させることで自由に形を変えられるようにしています。
プラスチック・アート
日本語では造形芸術と呼ばれるタイプの芸術です。 音楽や文学とは異なる視覚芸術つまり絵画や彫刻、工芸、建築など「もの」を媒介とするタイプの芸術をプラスチックアートと呼びます。
少し意味は違いますが、最近ではプラごみを使ってつくるプラスチックアートなんてものもあります。
プラスチック手術
形成外科のことを英語ではPlastic Surgeryといいます。 プラスチックは「形を自在に変える」という意味をもつためこの名がついています。
ちなみに「形成外科」という名称は、日本でPlastic Surgery学会を設立しようとしたさい、当時の形成外科医師たちの投票で決まったそうです。
まとめ
樹脂ではないけどプラスチックの名前がついているものについてご紹介しました。
日本でプラスチックといえばほぼ樹脂製品のことなので、なかなかピンときづらいですが、海外ではこのようにプラスチックという言葉のもつ「形を自由に変える」という意味を主眼においた命名もあります。